コンタクトレンズによる眼障害について
コンタクトレンズによる眼障害は年々増加しているのが現状です。特にソフトコンタクトレンズは痛みなど自覚症状が、比較的少ないため発見が遅くなってしまうケースがあります。どのようなトラブルが起こるのかいくつか紹介していきます。
巨大乳頭結膜炎

ソフトコンタクトについたタンパク汚れが抗原となり引き起こすアレルギー性結膜炎で、上のまぶたの裏側にブツブツができてしまいます。これによって、かゆみや目ヤニが増加したり、コンタクトレンズがずれてしまうこともあります。
角膜内皮障害
角膜の水分を調節する細胞が、コンタクトレンズ装用による酸素不足によって痛んでしまう眼障害です。
正常値は2500〜3000個/㎟で、ひどく細胞が減ってしまうと将来、角膜が白く濁ってしまう水泡性角膜症になってしまうことがあります。
老化現象でもこの細胞数は減ってしまうためできるかぎりコンタクトレンズの装用時間を日々短めにし、夜はメガネにして眼を休めることが大切です。


・ 細胞数 約1500個/㎟ 未満の方は装用を中止しなければなりません。
角膜潰瘍
角膜に傷ができて炎症を起こした状態がさらに悪化すると失明など可能性がある角膜潰瘍になってしまうこともあります。
原因は外傷のほかにヘルペス、細菌、真菌、アメーバの感染があり、治療にも時間がかかったり、治療後の視力が下がって元に戻らないこともある非常に危険な眼障害です。
角膜血管新生
もともと血管のない角膜に血管がのびていき、酸素を補おうとする眼障害です。原因は過度なコンタクトレンズの装用による酸素不足で、夜寝る時にコンタクトレンズをはずさずに寝てしまうことが多い方にみられ、進行してしまうと視力が下がってしまうこともあります。
いくつかのコンタクトレンズによる眼障害をあげてみましたが、正しくコンタクトレンズを理解してきちんと使用していけば防ぐことができるものです。トラブルを起こさないように正しい使用を心がけて下さい。
コンタクトレンズ、使い方にご用心!
スポーツなどでもずれにくく、お洒落であること等を理由にコンタクトを使われる方が増えています。左右の度数の差があっても別々に装用できるコンタクトはメガネにはない特長があります。
しかし、コンタクトレンズは目にとっては異物です。
誤った使い方をすれば、眼障害を起す可能性があります。
正しい装用の仕方を守り、定期検査をしっかりと心がけてください。