こんな見え方ありませんか?

見え方の異常は、片方の目に現れる場合と両目に同時に現れる場合があります。片目の場合は、気をつけていないと気づきにくいこともあります。しかし、放置すると危険なものもあるのです。おかしいなと思ったら早めの検診をおすすめします。片方ずつ隠して、視力を確認してみてください。

 

□目が見えにくくなってきた □物がゆがんで見える
□眼前にちらちらするものがある
□視野が狭くなる
□明るいところへ出ると眩しく感じる
□光のまわりに虹が見える
□夜になると目が見えない
□視界の中に光ったものがチラチラ見える
□ぼやけて見えにくい、中心部が暗く感じる □目が疲れる

 

見えにくくなってきた

「最近、視力が落ちたようだ」「目がかすんで、見えなくなってきた」という場合、中年以降の人であれば、まず考えられる代表的な病気は白内障(はくないしょう)です。 また、中年以降の人が「近くを見るときにぼやけて見えにくい」というなら、老眼が考えられます。
 加齢に伴う白内障や老眼は、老化現象の一つで、手遅れになるような心配はありませんが、視力低下はほかの病気でも起こりますから、原因を確認することが大切です。

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眼前にちらちらするものがある

 目の前に蚊や糸くずのような物が飛んで見えたり、雲のようなものが浮いて見えたり、墨を流したように見えたりする病気を飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。

 目を動かすと一緒に移動しているように感じられ、まばたきをしても消えません。黒いものから透明なものまで色も様々で数も1個から数個、時に多数のこともあります。これは訴える人が非常に多い目の症状です。

 飛蚊症は、眼球の硝子体に濁りが生じ、その影がカメラで言うフィルムの役目をしている網膜に写るために起こる症状です。

 硝子体は、水晶体の後ろから網膜に達するまでの眼球の大部分を占め、ゼラチンの様な透明でドロッとした物質です。

 この飛蚊症の原因は、生まれつきのものと、生後出現ものとあります。
40代になると透明な硝子体は、組成が変化し硝子体の内に液体が溜まった小部屋の
様な物ができています。これを「離水」と言います。
この離水が網膜への光を遮断して黒いものと感じさせ、飛蚊症が生じます。

 一方、硝子体そのものは、加齢と共に前方へ収縮してしまいその結果、硝子体と網膜が剥離します。これを後部硝子体剥離と言います。この後部硝子体剥離が飛蚊症の原因として最も多いものです。
 この後部硝子体剥離は60代前半に好発しますが、中等度以上の近視の場合には、十年位早く起こります。また、白内障の手術を受けた場合には、一年以内に出現す
ることもあります。
 後部硝子体剥離が起こると、飛蚊症が突然起こりますが、飛蚊症になる前か後に
ピカピカ光る物が見えることがあります。(光視症)
 この後部硝子体剥離、すなわち硝子体と網膜が剥がれるわけですが、剥がれる時に
網膜自体も引っ張られて網膜に孔が開いてしまうことがあります。
 網膜裂孔(もうまくれっこう)は、放置しますと、裂孔から液体状になっている硝子体が網膜の後ろに入り込んで、網膜剥離(もうまくはくり)と言う失明つながる病気になります。ですから、飛蚊症を自覚したら、眼科を受診し、精密検査を受け放置しておいてよいものかどうかを診てもらうことです。特に網膜剥離になる可能性のある網膜裂孔の有無をチェックしてもらうことが大切です。

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明るいところへ出ると眩しく感じる

まぶしさを感じる場合には、充血、目やにを伴う角膜炎、角膜潰瘍など角膜の病気、充血を伴って、視力も低下するぶどう膜炎などがあります。また、初期の白内障(はくないしょう)では視力が低下するまえにまぶしさを感じることもあります。強いまぶしさを感じたら、お気軽に眼科にてご相談ください。

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夜になると目が見えない

暗いところで見えにくいのを「夜盲」といいます。夜盲の起こる代表的な病気といえば、網膜色素変性症です。先天性の素因で起こる病気ですが、夜盲により気づくことがあります。気になる時には、お気軽に眼科にてご相談ください

ぼやけて見えにくい
中心部が暗く感じる
物がゆがんで見える

見ようとする部分がゆがみ、真ん中が暗く見える症状が出ると、網膜の病気や視神経の病気が疑われます。
 網膜の病気では、黄斑変性(おうはんへんせい)など、眼底の中心に当たる「黄斑部」に障害が起こる病気で、障害が強くなると、視力の低下も起こります。
黄斑変性を自己チェックできるチャートでお試しいただき、詳しくは眼科にてお気軽にご相談ください。


 

視野が狭くなる

視野の周辺から見えなくなり、視野が欠ける原因には、網膜と視神経、さらには脳に何らかの問題が起きていると考えられます。
 高齢者に多い緑内障 (りょくないしょう)は、気づかないうちに徐々に視野の周辺から欠けていきます。網膜がはがれる網膜剥離(もうまくはくり)では、飛蚊症の後片目の視野が不規則に欠けてきます。剥離している部分の網膜に相当する視野が見えなくなるためです。
 脳に腫瘍などができても、視野が欠けますが、欠け方によって、障害の起きている部位をある程度推測できます。詳しくは眼科にてお気軽にご相談ください。


 

光のまわりに虹が見える

これは「虹視症」といって、昔から眼圧が高い人に起こるといわれ、緑内障 (りょくないしょう)の代表的な症状の一つとされてきました。しかし、最近では、急激に眼圧が上がって角膜浮腫を伴う急性緑内障発作を起こすような例が少なくなりました。虹視症の多くは、角膜炎などで角膜にむくみがあったり、目に入ってくる光が乱反射して起こっています。目やにが角膜の表面について起こることもあります。

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視界の中に光ったものがチラチラ見える

視界の中を光が走るのは「光視症」といって、原因が「網膜にある場合」と「脳にある場合」があります。網膜の場合は、視細胞が何らかの刺激を受けて起こることが多く、まれに網膜剥離やその手術をしたあとなどに訴える人もいます。一度光視症が現れると、ずっとチラチラしますが、それほど心配はありません。
 脳に原因がある場合は、脳の血管のけいれんによるもので、両目に閃光が走るように見えます。閃光が治まると、今度は血管が拡張して頭が痛くなります。眼科で調べて目に異常がなければ、神経内科などを受診することになります。

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目が疲れる

目が疲れることを眼精疲労と言います。これは、眼を酷使していることに本人が気づかないうちに疲労感、ぼけ感、充血、熱感などを感じ、更に全身的には頭痛、肩凝り、後頭部や首などの緊張感、精神的症状(原因は不安感、やる気がなくなる、イライラする、不眠)などが合併する一つの症候群です。
 原因は屈折性(乱視、遠視)、不同視性(左右の視力差が大きい)、筋性(斜位)、調節性(調節機能の異常、調節マヒ、老視等)、症候性(結膜炎、全身疾患、むちうち症)、神経性(心身医学的異常)などがあります。
 眼の疲れは、体の変調の警報であることが多いので、自分の健康管理をきちんとし、早めに診察を受けられることをおすすめします。

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